僕の学生時代はズッコケ三人組に救われることが多くありました。

色々なことに挑戦し、または事件に巻き込まれようとも必死に試行錯誤を繰り返し、乗り越えてきた彼らに勇気付けられていました。

当時から筆者の那須正幹さんの書き方にも注目していました。

時々筆者の感想が文中に表れる書き方が面白いですし、誰よりも楽しんで物語を作っているということが好きでした。時々、複雑そうに見える事件や出来事があっても最後の数ページでまとめる筆力にはいつも感心させられていました。

 


本書は45歳になった三人組を描くものですが、扱う内容は昭和史上最大級の殺人事件という衝撃的なものでした。

もちろん創作なのですが、余りにもあっさりと事件を描き、まとめてある内容に驚かされました。

楽しそうな表紙に合わない内容な気がしますね。

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さてここらで三人組の近況報告です。

ハチベエ(表紙の左 本名 八谷良平)は実家の八百屋さんをコンビニに変えて店長をしています。

奥さんは元同級生の安藤圭子です。彼らは同窓会の勢いで一夜を過ごしできちゃった婚しています。

とても大人な出来事でもう彼らが小学生の頃には戻れないのだと実感させられます(笑)

モーちゃん(表紙の真ん中 本名 奥田三吉)は大阪に就職して結婚し、今はインテリア会社に務めています。

会社の倒産や娘のいじめ問題など災難も多いけれど、モーちゃんらしく乗り切るところが感動的です。

ハカセは中学校教師となり、社会を教えています。

過去の恋愛でトラウマがあり、未だに独身を貫いています。同級生だった荒井陽子とのお付き合いは本書で大きく進展することになります。

こんなところでしょうか。

三人組はそれぞれの仕事でそれぞれの生活をしていますが、いまだに仲が良く何度も飲み会を開いています。

かつてクラスのマドンナやかしまし娘とも仲良くしているのは担任のタクワン(宅和源太郎)の教えが良かったおかげかとしれませんね。

 

なぜ凄惨な殺人事件が起きたのかはお楽しみにして欲しいのですが、事件の骨格は村同士の抗争です。
大昔、例えば戦国時代ならば隣国を滅ぼしても殺人事件とはならないのですが、それは昭和時代に起きてはいけませんね。しかし、隣村の住民を滅ぼし、加害者側が全員黙っていたならばそれは完全犯罪となってしまいます。
ごくたまにズッコケ三人組のシリーズはこのような事件を扱います。この事件がズッコケ三人組とどのように関わっていくのか、ぜひ読んでみて欲しいです。

でも一番良かったのはハカセと荒井陽子のデートでした。

このシーンだけでもドラマ化して欲しいと願う僕は、ドラゴンボールを集めて神龍にお願いできるのならばお願いすることは「ズッコケ中年三人組のドラマ化」です。

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