この本を学生時代に手に入れた僕はなんと学校で読んでいました。ただ図書室の誰の目にも触れないところでですが。

学校で一人になれる場所を持っているのは読書家あるあるだと考えるのは僕だけでしょうか。

ちょっとエッチな話を期待していたのは確かですが、そのような描写は少なくて、それでいて美しい描写に驚かされました。

さらに言うと不倫を扱った内容なのに、どこか純愛の匂いを感じる、そんな小説は本書だけでした。

 


それでは本書の良いところを次々と。

物語は19歳のオレと39歳のユリの恋愛を描く。

冒頭からすごくスリリングだ。

なんとユリからオレを誘ってきたのだ。既婚者のくせに。

簡単に落ちるオレじゃないからなと思うのも一瞬で、すぐに夢中になってしまうのはあまりにもユリが魅力的だからだ。

この展開を簡単に祝福できない僕がいることに気がついた。「不倫はいけないんだぞー」が二割で残りの八割は嫉妬だ。

人妻もイケメンの魔力には勝てないということなのか。

嫉妬話は置いといて本書の良いところをあと一つ。

それは文庫版は本の作りが素敵ということ。

余白が多く、文字数が少ない。セリフが多くページ数も少ないから一日で読むことができる。

青春時代を過ごしたことのある人には痛いくらいに共感できるようなオレの語り言葉はスピード感を出すことに成功しているし、恋する若者特有の真っ直ぐな気持ちの描写は、ユリの美しさを引き出すのには十分過ぎた。

お昼に読んで夜には恋を探しに出かける、そんな一日を演出できる一冊になっている。

 

そういえば本書は松山ケンイチさんと永作博美さんとで映画化していますね。

映画はまだ観ていないですが、年上彼女役の永作博美さんが気になります。永作博美さんは当時40才に近いですが、見た目は若すぎますよね。

彼女とだったら並んで歩いても同い年にしか見られないような気がします。

ちなみにちょっと過激なこのタイトルは書店で同性愛を扱った本棚の前でクスクス笑っている人を見たときに思った言葉らしいです。

社会性のあるメッセージで山崎ナオコーラさんらしいですね。

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