日々の読書のおともにどうぞ

僕がおすすめする小説やエッセイなどを思うがままに紹介していきます。
書籍が映像化した時のドラマや映画などの脱線話も多いです。

お仕事小説

「オトコの一理」 堂場瞬一

堂場瞬一さんは「アナザーフェイス」などの警察小説で有名です。僕も二巻までは読みました。

他にはスポーツ小説で有名です。元新聞記者だけあって筆が早いことでも有名です。

本書は堂場瞬一さんが愛用しているグッズについてのエッセイです。

やはり文章力のある方が書くエッセイは最高に面白かったです。

 

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「お迎えに上がりました。」 竹林七草

副題 「国土交通省国土政策局幽冥推進課」

 

タイトルが長いからという理由で本書を避けてきましたが、読んでみたら最高級のお仕事小説でした。

そんな理由で敬遠していたら、タイトルが長いラノベとかは読めなくなってしまいますね。以後気をつけます。

本書は久しぶりに読んだお仕事小説でした。公務員の知られざる仕事を描いている素敵な物語でした。

 

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「天久鷹央の推理カルテ」知念実希人

これぞ小説がヒットする黄金パターン!と煽り文から始めましたが、黄金パターンとは思ってもらえないとしても僕が大好きなパターンの一つです。

それはかわいくて天真爛漫、もしくは聡明な女性とその子に振り回される男の組み合わせです。この組み合わせがあると大体面白いです。

このパターンは「ビブリア古書堂」の大ヒットから多くの作家さんが取り入れた気がしますがどうか。研究してる方がいたら教えてください。

 

天久鷹央はあめくたかおと読みます。







表紙の子はとてもかわいらしいですが、男の子にも見えます。しかも、たかおは男みたいな名前です。

この子が男か女か、僕はギャンブルの状態で読みました。

背表紙を読まないからこそできる遊びです。

読み始めて鷹央が女性であることがわかり、とてもホッとしました(^^)
かわいい子がいた方が小説は楽しいです(^_-)-☆

 

「帰る前にうちに顔出せ」と乱暴に呼ぶ鷹央、それに振り回されるのは小鳥遊(たかなし)という大男。

小鳥遊は鷹央から小鳥と呼ばれている。鷹は小鳥を食べる。2人の関係もそんな感じだ。

ちなみに鷹央は統括診断部の医師でこの部署には各科で診断不可とされた患者が集まる。

小鳥遊は統括診断部の見習い医師であり、鷹央の下僕扱いだ。

しかしたまに何気ない発言が謎を解くヒントを与える、ワトソン的な働きもできる。

語り手もつとめているから仕事量はとても多い。

 

さて第1巻で扱う謎はバリエーション豊富だ。

1話では河童に会ったという少年の話、2話は人魂を見たと怯える看護師の話、ここまではあまり医者らしくない話が続く。

3話の「不可視の胎児」は普通に考えれば想像妊娠だ。これを解く鷹央は口は悪いが名医なのかもしれない。

4話で鷹央は訴えられる。

「鷹央の誤診により、息子は苦しみ母親が病気の原因を作るかのように言われ、精神的な苦痛を被った」と訴状にはある。

この病状を僕は当てることができた。予想しようとすればヒントは随所にあるし、これまでのながれもある。

真相が先に分かってもなお、面白い本書は紛れもなく名著だ。

 

鷹央と小鳥遊の掛け合いが魅力的な小説ですが、ナースの鴻ノ池や姉の天久真鶴、叔父の天久大鷲もとてもいいキャラをしています。

この家族と仲良くなれたら鳥に強くなりそうだなって思います🦅

全く関係ないのですが、鳥=恐竜らしいですよ。

ケンタッキーでは恐竜を販売していますと訳の分からないことを書いて今日は終わりにします。



お医者さんが出てくる本では二宮敦人さんの「最後の医者は桜を見上げて君を想う」も名著でした。

こちらは死なせない医者対死なせる医者が描かれています。

頭の中で連続ドラマができるくらいに鮮明に映像化できたこと、ラストには泣けたことが印象に残っています。



倍返しだ!って言った?(新年のあいさつに代えて半沢)

「オレたちバブル入行組」池井戸潤

 
2021年が始まりましたね。去年はお世話になりました。今年もよろしくお願いします。
さて、2020年をざっと振り返ると半沢でしたね。
そんなわけで今回は半沢さんについてです。話題は主に第一シーズンの半沢さんについてですけど。

僕の友だちに半沢さんがいまして、彼女はリクエストをたくさんされすぎていたのか、倍返しって言ってとお願いすると「はいはい、倍返し倍返し〜」とネタを見せてくれました(笑)

本書のドラマはあまりにも有名すぎますね。普段ドラマは観ない僕の兄まで夢中になっていました。

僕は第一シーズンの名シーンと第二シーズンの途中から見始めました。

「あなたには十倍返しだ」とか土下座のシーンがよかったですね。
一番良かったのはやはり「やられたらやり返す。倍返しだ!」と言ったシーンでしたが。

本書にもそのようなシーンはあったのですが、ドラマとは違っていました。

 

物語は半沢直樹の入社から描かれています。

この時から半沢の自信満々な感じが鼻につきます。でも、自信があるのもわかるほど、半沢は優秀な男でした。

大阪の支社で融資課長になるまで出世した半沢は支店長命令で無理に融資の承認を取り付けてしまいます。

その後融資した会社は倒産し、その損失は5億円になってしまいました。

5億円というのがまた住む世界の差を感じさせます。これの倍返しは10億円で10倍返しだと50億円ですよ。という野次は半沢には通用しないのでしょうね。

半沢は半沢に責任を押しつけようとする支店長や本社の連中と戦います。

責任を押しつける上司には腹が立ちますが、反発しまくる半沢のようにはなれません。

僕だったらどうするか、ずっと考えてしまいました。

 

果たして無事に5億円を取り戻せるのか!と煽りたいところですが、物語の中盤くらいから大勢は半沢に傾きます。

本書の最後はあの有名な土下座のシーンですよね。

正直あまりスカッとするシーンではなかったです。損失を取り戻したのが出世に繋がるのは半沢にしかできない駆け引きがありましたし、やはり、上司を土下座させるのは気が引けます。

 

本書には「やられたらやり返す。倍返しだ!」を期待したいのですが、それに近いシーンは飲み会で友だち相手に愚痴っていたこんなセリフでした。

《「オレは基本的に性善説だ。相手が善意であり、好意を見せるのであれば、誠心誠意それに応える。だが、やられたらやり返す。泣き寝入りはしない。十倍返しだ。そしてーー潰す。二度とはい上がれないように。浅野にそれを思い知らせてやるだけのことさ」》

僕も基本的に性善説ですが、「恩を受けたら必ず返す。恩返しだ。」をモットーにしています(^^)

は置いといて、これを飲み会で言ってしまうと一気に僕たちの世界に半沢直樹が降りてきた感じがしてしまいます。

やはりドラマのように相手にツバを飛ばしながら、「倍返しだ!」と直接言って欲しかったと思うのです。

池井戸潤さんはスポーツ小説でも有名みたいなので、他のものも読んでみたいと思います。







読んでいたときはずっとウルフルズの「借金大王」が頭の中でかかっていました。

《貸した金 返せよ 今すぐに 返せよ

さっさと 返せよ おう! 貸した金 はした金じゃねえぞ

さっさとしねえと 金も友達も消えてなくなるぞ!!》

半沢直樹はたまにヤクザみたいな借金の取り立てをします。そこがとても面白かったです。

片想い小説を紹介の3日間。最後は「ねじまき片想い」柚木麻子

「ねじまき片想い」柚木麻子

本書は現在片想い中の人が読むと片想いが加速すること間違いなしです。

愛する人に近づく災厄は取り除きたい、矛盾してるけど、彼の恋も応援したい。

彼と話すだけでうっふふーとなるが、それが彼にバレるのも周囲にバレるのも恥ずかしい。

もちろん周りの人たちにはバレバレなんですけどね^_^

 

本書の片想いの対象は西島という、優男です。優柔不断で少し頼りない彼ですが、ときどきかっこいいです。

そして鈍いです。もう「ムッキャー!西島ぁぁ!!」となるのではないでしょうか(笑)

 

これからは特に良かったところを箇条書きです。真剣に何かを伝えたいとき、僕は箇条書きを使います(^_^)

 

⚪︎本書はタイトルがいい

片想いはそのままですが、「ねじまき」とは本書の内容を分かりやすく表していると思います。

主人公の宝子は大手おもちゃメーカーで商品開発をしています。

宝子が好きな西島はフリーのイラストレーターです。

宝子は西島と仕事ができるように仕事を段取り、テキパキと働きます。

西島の言葉や西島との仕事は宝子にとってのガソリンであり、ねじまきです。

《自分の心にねじを巻いてくれるのは、自分だけ》と言う宝子はとても魅力的なキャラクターです。

 

⚪︎西島ムッキャー!

西島ムッキャー!は僕の感想ですが、こう思うには宝子について書いておかなければいけませんね。

宝子は28歳、西島への片想い歴5年、男性との交際経験はなしです。

職場の同僚が彼女のことを語るとお城の中のお姫様です。

西島が彼女のことを語ると自己完結しすぎ、頑固、趣味にのめり込みすぎる人、です。ひどい言いようだなぁ西島ぁぁ。

今、おもちゃ開発部のエースなのは西島に《たった一人を思い浮かべて作ればいいんじゃないの〜?》と言われ、西島を思い浮かべておもちゃを作るようになってからです。

宝子の作る作品には西島への想いが込められるようになりました。それは子ども受けもいいので、彼女はエースになりました(^_^)

趣味のドールハウスは西島との生活を考えてのことです。西島のために通勤手段を変え、毎朝、彼の住むマンションを眺めてから出社する彼女は、ちょっとストーカー気質なところがありますが、一途で健気ないい子です。

それだのに西島は宝子の想いに気づかず悪行ばかりです。(彼の行動が悪に見えるのは僕が宝子の味方だからです)

本書は5章までありますが、西島は本当に頼りないです。納期は守らないし、遅刻は多いです。そして、恋愛に奔放です。惚れっぽくいて、冷めやすいです。

それでもときどき見せる優しさ、名言、好きなことへの一途さはかっこよくも見えます。

そのあたり、ずるいです。ムッキャーとなってしまいます。この2人、上手くいって欲しい(╹◡╹)

 

⚪︎分類としてはミステリー⁈

宝子は5章では「私は片想い探偵です」と名乗ります。西島のために事件を解決させるのです。

特に1章はすごかったです。思わず2度読みをしてしまいました。

1章での出来事です。

西島の住むアパートからはスカイツリーが見えていましたが、向かいのマンションに貯水タンクが設置されてしまい、見れなくなってしまいました。

西島はそのことが原因で落ち込んでしまいます。

宝子そんな西島のために貯水タンクをどかすことを決意します。

その手段と貯水タンクの中身には驚かされました。どこぞのドラマのキムタクみたいに爆破した訳ではありませんよ(笑)

片想い探偵、流行る気がします。ドラマ化を切に願います。

 

 

5章はもう名言のオンパレードです。

宝子の片想いは加速して暴走を始めます。あと、西島ムッキャーが頂点に達します。

据え膳食わぬはなんとやらですが、宝子は西島を10発は殴っていい法律を作りたいくらいです。

でも西島らしいのかなとも思います。宝子さんが西島を許すなら僕も西島を許します。

 

僕が片想い中なのかどうかは置いておいて、あくまで一般的に、片想いってつらいですよね(^_^;)

本書を読むと宝子みたいにはなるまいと頑張れるかもしれませんよ。

もしくは片想いを最高に楽しめるようになるかです。

それはどちらも素敵なことです。恋をすると人は強くなれるのかもしれません。

片想いの三日間、これで終わります^_^





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